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MJF+DyeMansionの後処理技術による製品事例〜消費財編〜


HP社の3Dプリント技術とDyeMansionの後加工技術の融合により、従来の製造方法では実現できなかった柔軟性と品質を提供することが可能になりました。


本記事では、この技術の実用性や多様な活用事例を通じて、樹脂AMがどのように最終製品製造に貢献しているかをご紹介します。


360Bubbleの水中カメラハウジングと、SEVENFRIDAYのFREE-Dウォッチという2つの具体的な事例を通じて、樹脂AMがいかにして製品デザインの自由度、効率性、そして持続可能な製造を支えているかを深掘りしていきます。




事例①360bubble

水中カメラ部品の製造事例


360Bubbleは、360度カメラ向けの水中ハウジングを提供する企業で、革新的な技術を活用して高品質な製品を製造しています。

今回は、HP社の樹脂PBF3Dプリンター「Jet Fusion 5000シリーズ」とDyeMansionの後加工技術を活用し、従来よりもさらに精密で信頼性の高い水中カメラの外装パーツを最終製品として開発・製造している事例をご紹介します。


プロジェクトの背景

360Bubbleの創業者ジョン・スレイヤー氏は、当初は手作業で製造された水中ハウジングを使用していましたが、スケーラビリティや精度に課題を抱えていました。

水中での使用に求められる防水性や耐久性、さらに各カメラメーカーごとに異なる形状に対応する必要があったため、より柔軟かつ効率的な製造プロセスを模索していました。


HP JF5000シリーズの活用

360Bubbleは、HP社の樹脂PBF3Dプリンター「Jet Fusion 5000シリーズ」を活用することで、製品の製造速度とデザインの柔軟性を飛躍的に向上させました。

異なるカメラの形状にも即座に対応できるよう、ソフトウェア上でデザインを調整し、新しいパーツを迅速に出力できることが大きなメリットとなっています。


DyeMansionの技術による後加工の導入

出力されたパーツは、DyeMansionの技術を使って後加工されます(粉落とし、表面処理、染色)。このプロセスにより、製品は消費者向けの最終形態に仕上がります。

特に、Powershot Sを使ったポリショットサーフェイシングの工程ではOリングのシーリング部分が滑らかに仕上げられ、水中での高い防水性が保証されます。


最終製品の特徴とメリット

360Bubbleの最終製品は、HP社の樹脂PBF3Dプリンター「Jet Fusion 5000シリーズ」とDyeMansionの後加工技術を活用することで、非常に高品質で信頼性の高い水中カメラハウジングを完成することができました。

また、製造プロセスの効率化により、従来よりも迅速に市場投入が可能となり、消費者からも高い評価を得ています。



360bubble事例まとめ


挑戦:塩水、強い圧力、そして変動する温度に常時さらされても耐えられる、完璧に再現可能な水中カメラ部品を作成する。


ソリューション:DyeMansionのプロダクションパートナーであるIncremental Engineering(イギリス)と共に、360bubbleはデザインの改良と調整を迅速に行い、短期間で市場に投入を実現。


結果:海中でも使用が可能な水中カメラの部品の製造が成功。製品は全て受注生産することにより、高額な倉庫費用が不要に。


使用3Dプリンター:HP Multi Jet Fusion 5000シリーズ


使用後処理技術:

・DyeMansion Powershot C(粉落とし)

・DyeMansion Powershot S(表面処理:ポリショットサーフェイシング)

・DyeMansion DM60(染色)


各種DyeMansionの製品紹介はこちら:https://www.yam-sls-3dprinter.com/dyemansion



Incremental Engineering:https://incrementalengineering.com/


 

事例①SEVENFRIDAY

スイスでの腕時計製造事例


SEVENFRIDAYは、スイスを拠点とする時計ブランドです。

10周年を記念して革新的なAdditive Manufacturingを活用した「FREE-D」ウォッチを発表しました。従来の製造方法とAMを融合させることで、時計業界に新たなアプローチを提供し、大きな注目を集めています。


プロジェクトの背景

SEVENFRIDAYは、ブランド設立10周年を記念して、時計製造の常識を打ち破る新たな挑戦に踏み切りました。その結果誕生したのが、AMと伝統的な金属加工を融合させた「FREE-Dウォッチ」です。この革新的なアプローチは、形状の自由度を持つAMと、高精度な金属加工の組み合わせを実現したものです。


HPのJF5000シリーズの活用

SEVENFRIDAYは、HP社の樹脂PBF3Dプリンター「Jet Fusion 5000シリーズ」を活用することで、複雑なデザインとユニークな形状の時計を迅速に製造できるようになりました。

AMにより、形状の自由度が飛躍的に向上し、これまでにないデザインを実現しています。

DyeMansion技術によるカラーリングと仕上げ時計製造において、製品の色味はブランドイメージの一部として非常に重要です。SEVENFRIDAYは、DyeMansionの技術を使用することで、製造ロットごとに一貫した高品質で安定した染色を実現しました。特に、赤色などの鮮やかな色彩が安定して保持されることが、SEVENFRIDAYの3Dプリント時計に対する信頼性を高めています。




サステナビリティへの取り組み

SEVENFRIDAYは、時計製造においてサステナビリティを重視しています。2021年からはキャスターオイルを原料としたPA11を採用し、環境負荷の少ない製造プロセスを実現しています。これにより、持続可能な時計製造への取り組みをさらに強化しています。


FREE-Dウォッチの特徴と市場での反響

SEVENFRIDAYのFREE-Dウォッチは、AMと伝統的な時計製造技術を融合させた革新的な製品です。ユニークなデザインと優れた耐久性が、ファンや消費者から高い評価を得ています。この製品は、SEVENFRIDAYが時計業界で他社と差別化される大きな要因となっています。



SEVENFRIDAY事例まとめ


挑戦:SEVENFRIDAYは、ブランドの10周年の周年記念に、新しい革新的なデザインアイデアと、伝統的なスイス時計製造の職人技をどのように融合させた時計を作ることを目指した。実際に3Dプリントされた部品は、高品質で見た目にも優れ、快適な着け心地と一生使える耐久性を備えている必要があった。


ソリューション:DyeMansionの「Print-to-Product」ワークフローは、SEVENFRIDAYが求める3DプリントされたPA11部品にふさわしい外観と仕上がりを実現。彼らはスイスに拠点を置くDyeMansionのプロダクションパートナー”Prodartis”と業務提携し、3Dプリントと後加工のサポートを受けることで、FREE-Dウォッチ(10周年記念時計)のビジョンを形にした。表面処理工程のポリショットサーフェイシングは適切な表面仕上げを提供し、染色工程はグレーをベースとした素材でも、カラーコンサルティングで彼らが望むカラーオプションを実現。


結果:FREE-Dウォッチは、SEVENFRIDAYが初めてスイス国内でAM技術を使い開発・生産した時計です。最初の限定版のFREE-Dウォッチはすぐに完売し、今後はさらに多くのSEVENFRIDAYの時計に3Dプリントされた部品が取り入れられる予定です。


使用3Dプリンター:HP Multi Jet Fusion 5000シリーズ


使用後処理技術:

・DyeMansion Powershot C(粉落とし)

・DyeMansion Powershot S(表面処理:ポリショットサーフェイシング)

・DyeMansion DM60(染色)&カラーコンサルティング

各種DyeMansionの製品紹介はこちら:https://www.yam-sls-3dprinter.com/dyemansion





 

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